車検切れしている車は廃車可能?廃車にできないケースと最適な廃車タイミングを解説

車を廃車にしたいけど、車検が切れていると悩んでいる方いませんか?実際に車の車検が切れたことをきっかけに車の廃車を検討する方も少なくありません。

中には車を使用することもなく敷地内に放置状態になっているケースも考えられるでしょう。車検が切れている車を放置しても良いことがありません。

そこでこの記事では、車検t切れしている車を廃車可能なのかや車検切れしている車の廃車手続きを解説していきます。

記事内では、廃車を売却するベストなタイミングと廃車にできないケースについても解説しています。気になる方は是非参考にしてください。

目次

【結論】車検切れしている車でも廃車は可能

この記事の結論から説明すると「車検切れしている車でも廃車は可能」です。

車検切れしている車を廃車にする際には2つの問題点が挙げられます。

・問題点1:車検が切れた車は公道を走行できない

・問題点2:自動車税の納税義務

車検切れしている車は原則、公道を走行できません。

また、車を解体したくても自走で解体業者まで搬送もできない仕組みになっています。

もし、車検切れしている車で公道を走行すると「6点の違反点数と30日の免停」もしくは「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が課されてしまいます。

車検が切れた車を廃車にする際には、レッカー車を依頼して車を搬送してもらいましょう。もう1つの問題点は「自動車税」です。

車検が切れると、盗難や車両の紛失の可能性が考えられるため、課税保留処分となります。そのまま放置すると、脱税になる可能性も少なくありません。

車検が切れている車の自動車税を支払うか支払わないのかが自治体によって対応が異なります。

廃車にする前には一度、自動車税事務所に確認してみることをおすすめします。

車検切れしている車の廃車手続き

廃車手続きは主に2種類あります。

・一時抹消登録

・永久抹消登録

それぞれの廃車手続きについて詳しく解説します。

一時抹消登録

一時抹消とは、車を一時的に使用しない場合や長期間使用しない期間がある場合の手続き方法です。

症状が軽症であり、再販できる可能性が高い車に行なわれる手続き方法になります。

軽自動車の一時抹消は「一時使用中止」と呼ばれます。

一時抹消に必要な書類

一時抹消に必要な書類は以下の通りです。

【普通車の一時抹消に必要な書類】

・自動車検査証

・車の所有者の印鑑証明書

・所有者の実印

・ナンバープレート前後2枚

・委任状(代理人が申請する場合)

・永久抹消登録申請書

・手数料納付書

・自動車税(環境性能割、種別割)申告書

【軽自動車の一時使用中止に必要な書類】

・自動車検査証

・ナンバープレート(前後)

・申請依頼書(委任状)

・自動車検査証返納証明書

・自動車検査返納届出書

上記書類を準備した後は、普通車の場合には運輸局にて廃車の手続きを行います。

軽自動車の場合には、軽自動車協会にて廃車の手続きを進めましょう。

永久抹消登録

永久抹消とは、廃車予定に車を今後使用することがない場合に行なわれる廃車手続きです。

車をスクラップにして完全に手放す場合に利用されます。軽自動車の場合には、解体返納と呼ばれます。

「修理が難しく、車を解体するしか方法がない時」に利用されるケースが多いです。

永久抹消に必要な書類

永久抹消の場合には以下の書類が必要になります。

廃車手続きは、普通車であれば運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会にて廃車手続きを行います。

【普通車の永久抹消の場合】

・自動車車検証

・所有者の実印

・所有者の印鑑証明書

・ナンバープレート(前後)

・移動報告番号と解体報告記録日

・委任状

・永久抹消登録申請書

・手数料納付書

・自動車税(環境性能割、種別割)申告書

【軽自動車の永久抹消の場合】

・自動車検査証

・ナンバープレート(前後)

・申請依頼書(委任状)

・自動車検査証返納証明書

・自動車検査返納届出書

車検切れしている車を廃車にできない3つのケース

車検切れしている車を廃車にできないケースが3つあります。

・廃車にできないケース1:ローンが残っている車

・廃車にできないケース2:自動車税が未納な車

・廃車にできないケース3:所有権が自分以外についている車

それぞれ詳しく解説します。

廃車にできないケース1:ローンが残っている車

廃車手続きを行う場合には「廃車予定の車にローン残債が残っていないのか」を確認する必要があります。

車の所有者がローン会社もしくはクレジット会社の場合、使用者の判断で車を廃車にはできません。

まず、廃車予定の車にローン残債がないことを確認した上で所有権解除と呼ばれる手続きを行う必要があります。

仮に車の所有権がクレジット会社の状態で廃車した場合、横領罪に該当する可能性があります。

所有権解除を行うためには、ローン残債の一括返済が必要です。

廃車手続きを行う前には、車のローン残債が残っていないのかを事前に確認しましょう。車検証の所有者名義を確認すれば、簡単に調べられます。

廃車にできないケース2:自動車税が未納な車

自動車税が未納な場合には、廃車できません。

車を廃車にすると、当年度の分の自動車税が還付されます。還付される条件としては、普通車以上の車を所有していることであり、軽自動車の場合には自動車税が還付されません。

自動車税は毎年4月1日時点での「車の所有者」に納税義務が発生します。抹消登録を進めると、抹消した翌月から3月までの未経過分の自動車税が月割り計算で還付される仕組みです。

自動車税の還付金は、以下の計算式で算出されます。

・1年の自動車税金額 ÷ 12ヶ月 ×抹消登録した翌月から3月までの残存月数

抹消前に還付される自動車税を計算しても良いかもしれません。h3 廃車にできないケース3:所有権が自分以外についている車

廃車予定の車を廃車にする場合には「車の所有者の印鑑証明書と委任状、譲渡証明書」が必要になります。

そのため、売却検討者の勝手な判断で売却ができません。

もし、廃車予定の車の所有者が亡くなっている場合には、遺産分割協議書なども必要になります。そのため、廃車を検討する際には、まず「車検証の所有者欄の確認」から初めてみましょう。

車検切れしている車のベストな廃車タイミングとは?

車検切れしている車を廃車にする際の適切なタイミングを下記で紹介します。

・4月1日以前のタイミング

・事故で車検が切れるタイミング

・自動車保険の満了日より前のタイミング

それぞれ詳しく解説します。

4月1日以前のタイミング

車を廃車にするベストタイミングは「4月1日以前のタイミング」がおすすめです。

車を所有すると毎年必ず自動車税の納税義務が発生します。

自動車税の納税義務は「毎年4月1日時点での車の所有者」に支払いの義務が発生する仕組みです。

つまり、4月1日以前に廃車手続きを済ませれば、翌年分の自動車税の支払い義務がなくなる訳です。

車検が切れて動かせない車に対して、自動車税を支払うことは、車の所有者にとって損でしかありません。

もし、廃車を検討している場合には、必ず4月1日以前に車の名義変更や抹消処理を済ませておきましょう。

事故で車検が切れるタイミング

車の所有者に全く過失が発生しない「もらい事故」などで車が動かせず、車検が切れてしまった場合にも、廃車のベストタイミングです。

損害を受けた車を修理する関係で車検が切れた場合には、車検も実施できないでしょう。

先方の過失で発生した事故が原因で車検期限内に車検を実施できない場合には、自分の判断で行動するのではなく、現在加入している自動車保険会社に相談してみることをおすすめします。

自動車保険の満了日より前のタイミング

自動車保険の満了日に合わせて車を廃車にすることもおすすめです。

自動車保険は月払いもしくは年払いで保険料を支払う仕組みです。

仮に自動車保険料を年払いで支払っている場合には、保険の満了日以降に当年度分の保険料の支払い義務が発生して口座もしくはクレジットカードから対象保険料が引き落とされます。

そのため、無駄な保険料を支払わないためにも、保険の満了日に合わせて車を廃車しましょう。

仮に保険を満了日に合わせて解約しない場合には、保険会社によって解約手数料が発生する可能性があります。

また、車を廃車にしても「中断証明書」の発行依頼だけは保険会社にお願いしておきましょう。

中断証明書とは、現在まで積み上げてきた自動車保険の等級を一時的に中断することを証明する書類です。

もし、中断証明書を発行せず自動車保険を解約した場合、新しく保険を新規契約する際には6S等級と保険料が最も高い等級で入り直さないといけないため注意が必要です。

「廃車 車検切れ」についてよくある質問事項

「廃車 車検切れ」についてよくある質問事項を以下にまとめました。

・質問事項1:車検証を紛失したけど廃車はできるの?

・質問事項2:車検切れしている車の廃車手続きは何?

・質問事項3:車検切れしている車で公道を走行しても良い?

・質問事項4:車の所有者がローン会社でも廃車可能?

記事の内容を振り返る意味でも、詳しくみていきましょう。

質問事項1:車検証を紛失したけど廃車はできるの?

車検切れしている車を廃車にする際には2つの問題点が挙げられます。

・問題点1:車検が切れた車は公道を走行できない

・問題点2:自動車税の納税義務

車検切れしている車は原則、公道を走行できません。

また、車を解体したくても自走で解体業者まで搬送もできない仕組みになっています。

質問事項2:車検切れしている車の廃車手続きは何?

廃車手続きは主に2種類あります。

・一時抹消登録

・永久抹消登録

一時抹消とは、車を一時的に使用しない場合や長期間使用しない期間がある場合の手続き方法です。

永久抹消とは、廃車予定に車を今後使用することがない場合に行なわれる廃車手続きです。

質問事項3:車検切れしている車で公道を走行しても良い?

車検切れしている車で公道を走行することは禁止されています。

車検切れしている車で公道を走行すると「6点の違反点数と30日の免停」もしくは「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が課されるため注意が必要です。

質問事項4:車の所有者がローン会社でも廃車可能?

車の所有者がローン会社もしくはクレジット会社の場合、使用者の判断で車を廃車にはできません。

まず、廃車予定の車にローン残債がないことを確認した上で所有権解除と呼ばれる手続きを行う必要があります。

仮に車の所有権がクレジット会社の状態で廃車した場合、横領罪に該当する可能性があります。

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