廃車の際に戸籍謄本は必要？戸籍謄本が必要なケースと取得方法を徹底解説

2023年12月27日

廃車の際に買取業者から戸籍謄本が必要と言われたけど、そもそも戸籍謄本が何かわからない方いませんか？戸籍謄本は車の名義変更や廃車、売却時においてある一定条件の際に必要になる書類です。

中には、そもそも戸籍謄本をどこで取得できるのか理解していない方も多くいます。そこでこの記事では、廃車や買取時に必要な戸籍謄本について徹底解説します。記事内では、戸籍謄本の情報に合わせて、戸籍謄本を取得する際の注意点も解説しています。

戸籍謄本の情報が気になる方や戸籍謄本とは何なのかを理解したい方は、是非参考にしてみてください。

廃車の際に戸籍謄本は必要？

この記事の結論から説明すると、戸籍謄本が必要になるケースは「車の車検証に記載された住所と現住所が異なる場合」です。車の名義変更を行う場合には、現住所と車検証の住所を証明する書類が必要になります。

車検証に記載されている住所が現住所の1つ前の場合、戸籍謄本ではなく住民票だけで問題ありません。戸籍謄本が必要になるケースは、車検証に記載されている住所から現住所まで最低2回以上引っ越しを繰り返している場合です。

そもそも戸籍謄本とは何？

戸籍謄本とは、日本国内の親族関係や出世、志望などを記録した公的な証明書類のことです。戸籍謄本には、以下の情報が記載されています。

【戸籍謄本に記載されている情報一覧】

本籍地
氏名
生年月日
親や子の名前や続柄
出生日
婚姻日

戸籍の原本は、本籍地の市区町村役場に保管されており、戸籍謄本は、原本の写しとなる書類です。

戸籍謄本と似ている書類に戸籍抄本というものがありますが、大きな違いは、戸籍の全員分について記載された証明書なのか、戸籍に含まれる指定した人物を抜粋して記録された書類なのかです。

戸籍に含まれる指定した人物を抜粋して記録した書類が「戸籍抄本」です。一方、戸籍全員分の情報が記載された証明書が「戸籍謄本」になります。

除籍謄本とは何が違うの？

戸籍謄本や戸籍抄本とは似ている書類に「除籍謄本」という書類があります。除籍謄本とは、指定された戸籍に誰もいないことを証明するものです。具体的には、結婚や離婚、死亡などにより、途中から元の戸籍を抜けることが挙げられます。

他にも子供が結婚したことで、元の戸籍から新しい戸籍に移り変わることも考えられる事例の1つです。誰もいなくなった戸籍は閉鎖され、戸籍簿から削除される仕組みになっています。

戸籍謄本が必要なケース

廃車の際に戸籍謄本が必要になるケースが主に2つあります。

現在お住まいの場所と車検証に記載されている住所が異なる場合
結婚や離婚により、車検証の名義と現状の名義が異なる場合

車の名義変更を行う際には、車検証の住所や名義と現在の情報がどうなっているのかが重要になります。

つまり、車検証の名義と現住所が異なる場合、現住所や氏名と車検証に記載されている住所や名義を繋ぐ公的な書類が必要になる訳です。

愛車を廃車する際には、上記2点の条件に該当している場合、戸籍謄本が必要になることを覚えておきましょう。

もし、戸籍謄本の書類の発行方法が分からない方や戸籍謄本の情報が車検証の情報と繋がるのか分からない方は、市役所や廃車業者の担当スタッフに確認してみることをおすすめします。

戸籍謄本が不必要なケース

車を廃車にする場合において、戸籍謄本がそもそも必要ないケースは、車検証の住所と現住所や名義が同じ場合です。車検証の情報と現住所や氏名に変更がない場合、戸籍謄本以外の書類を用意するだけで心配はいりません。

具体的には以下の書類が必要になります。軽自動車と普通車によって必要になる書類が異なるため注意しましょう。

【普通車を廃車する際に必要な書類】

自動車検査証（車検証）
自賠責保険証明書
自動車税納税証明書
リサイクル券
委任状
譲渡書
印鑑証明書（車検証に記載されている所有者の書類）
実印
自動車税還付請求書
車庫証明書

【軽自動車を廃車する際に必要な書類】

自動車検査証（車検証）
自賠責保険証明書
自動車税納税証明書
リサイクル券
認印

普通車の場合、車検証に記載されている所有者の印鑑証明書が必要です。

売却希望者の印鑑証明書ではないため注意しましょう。

戸籍謄本の取得法等はこの4つ！

戸籍謄本の取得方法を具体的に4つ解説します。

取得方法①：市役所で取得する
取得方法②：電子申請で取り寄せる
取得方法③：郵送で取り寄せる
取得方法④：コンビニのマルチコピーで取得する

それぞれの取得方法を詳しく解説します。

取得方法①：市役所で取得する

本籍地となる市区町村の窓口では、戸籍謄本を取得可能です。市役所の窓口で戸籍謄本を取得する場合には、以下の書類を用意しておきましょう。

交付請求・申出書
本人確認書類
手数料450円

交付請求・申出書は、市役所の窓口で当日もらえる書類です。本人確認書類としては、マイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどが挙げられます。

取得方法②：電子申請で取り寄せる

各自治体が運営している「電子申請システム」を活用することで、インターネット上で戸籍謄本を取得可能です。

電子申請を行う場合に必要な書類が以下の通りです。

マイナンバーカード
ICカードリーダー
クレジットカード

電子申請で戸籍謄本を取得する場合に発生する発行手数料は450円です。マイナンバーカードが手元にない場合には、住民基本台帳カードでも代用できます。電子申請を行うと、申請から約1週間で住民票のある住所へ申請した書類が届きます。

電磁システムは自治体によって仕様が異なるため、使い方の詳細は本籍地となる自治体の電子申請システムページや窓口で確認してみてください。基本的に電子申請は、本人以外の利用が不可です。

取得方法③：郵送で取り寄せる

戸籍謄本を郵送で取り寄せる方法もあります。郵送で戸籍謄本を取り寄せる場合には、以下の書類を準備しましょう。

郵送請求書
本人確認書類のコピー
手数料450円

請求書に必要事項を記入した後、切手を貼った返信用封筒に宛名を記入して担当窓口に郵送しましょう。

戸籍謄本が手元に届くまでの時間は、おおよそ1週間〜10日間ほどです。郵送方法や取り寄せ方法が自治体によって異なります。詳しくは本拠地の自治体の情報を確認してみてください。

取得方法④：コンビニのマルチコピーで取得する

マイナンバーカードを所有していれば、コンビニエンスストアのマルチコピー機を使い、戸籍謄本や除籍謄本をプリントアウトできます。利用時間が毎日6時30分〜23時までの時間帯です。

コンビニマルチコピー機で戸籍謄本を取得する場合には、以下の書類を準備しましょう。

マイナンバーカード
手数料350円

マルチコピー機から利用登録の申請も実施可能です。しかし利用登録には、日数がかかるため余裕を持った申請を意識してください。

戸籍謄本を取得する際の注意点

戸籍謄本を取得する際の注意点は具体的に3つあります。

発行手数料を確認する
必要なケースと不必要なケースを車検証で確認
ディーラーにローン残債が残っていないのか確認

それぞれの注意点を詳しく解説します。

発行手数料を確認する

市役所や電信申請、郵送での発行手続きなどに必要な発行手数料を確認しましょう。市役所の窓口や電子申請、郵送での発行手続きによって費用が異なります。

インターネットでの手続きは自宅や仕事の隙間時間に戸籍謄本の取得を行える便利さがありますが、発行手数料が高めに設定されているため注意が必要です。

必要なケースと不必要なケースを車検証で確認

戸籍謄本が必要なケースと不必要なケースをまずは車検証の情報を確認した上で把握しましょう。

戸籍謄本が必要になるケースは、車検証に記載されている住所から現住所まで最低2回以上引っ越しを繰り返している場合です。戸籍謄本がそもそも必要ないケースは、車検証の住所と現住所や名義が同じ場合になります。

ディーラーにローン残債が残っていないのか確認

車の所有権がディーラーやローン会社の場合、まずはローン残債を一括返済して「所有権解除」と呼ばれる手続きを行う必要があります。所有権解除とは、車のローン残債を一括返済して、車の所有権をクレジット会社やローン会社から自分名義に変更する手続きのことです。

ディーラーやローン会社に残債が残っている場合、売却希望者の勝手な判断で売却はできません。

仮にディーラーやローン会社に無断で売却した場合、横領罪が課される可能性が考えられます。まずは車検証の所有者欄に記載されている情報を確認してみることから始めましょう。

廃車・戸籍謄本についてよくある質問

廃車・戸籍謄本についてよくある質問を以下に4つまとめました。

質問事項①：戸籍謄本って何ですか？
質問事項②：戸籍謄本が必要なケースと教えてください
質問事項③：戸籍謄本の取得方法は？
質問事項④：戸籍謄本を取得する際の注意点は？

記事の内容を振り返る意味でも、それぞれの内容を詳しく解説します。

質問事項①：戸籍謄本って何ですか？