車を廃車にしたいけど、他人名義の車だからどう廃車したら良いのか分からないという方いませんか？自分名義の車は廃車にできると考えても、他人名義になると廃車できないと考える方は多くいます。
そこでこの記事では、他人名義の車を廃車にする場合の方法を解説します。記事内では他にも、他人名義の車を廃車にする際の注意点を合わせて解説しています
気になる方は是非参考にしてみてください。
他人名義の車は廃車可能なの？
この記事の結論から説明すると、他人名義の車でも廃車対応は可能になります。他人名義の車をどのように廃車するのかを詳しく解説します。
他人名義の車を廃車する場合は「名義変更」が必要
他人名義の車を廃車にする際には、まず車の名義変更を行った後、抹消登録を進める必要があります。
通常、車検が切れている車の名義変更はできませんが、廃車を前提とした移転抹消を行う場合には、廃車が可能になります。名義変更する際に、少し面倒と感じるケースは「所有者がクレジット会社やローン会社になっている」ことです。
車の所有者がクレジット会社やローン会社の場合、所有権解除という手続きを行う必要があるため注意が必要です。
他人名義の車を廃車にする方法
車を廃車手続きする場合には「永久抹消」と「一時抹消」の2つの方法があります。
それぞれの抹消方法によって手続きが異なるため、注意が必要です。
永久抹消
永久抹消とは、廃車する車を二度と運転しない車に対して行われる手続きです。主に解体車や走行不能車の登録を削除する手続き方法になります。
永久抹消の手続きを行うと、手続き後は公道で走行することはできません。
永久抹消の手続き場所は、管轄の運輸支局で手続きを行う必要があります。
永久抹消の際、既に支払い済みである自動車税や自賠責保険料は、月割り計算で還付されます。
ただし、還付されるのは普通車以上の場合です。軽自動の永久抹消で還付金は戻ってきません。
一時抹消
一時抹消は、車の登録を一時的に中断する手続き方法です。長時間車を使用しない場合に行われる手続きでもあり、再登録の手続きを行えば、再び公道を走行できます。
一時抹消の手続きは、転勤や引っ越し、そのほかの諸事情により車を一時的に使用しなくなった場合に行います。
一時抹消の手続きを行わなければ、自動車税や自賠責保険料を支払わなければいけないため注意が必要です。
一時抹消では、永久抹消と同じく自動車税の還付金を受け取れますが、自動車重量税は還付されません。
一時抹消を行った後、再び車を使用する場合には、管轄の運輸支局で再度手続きを行いましょう。
他人名義の車を廃車にする際に必要な書類
他人名義の車を廃車する際に必要な書類は、以下の通りです。
- 自動車検査証
- 住民票もしくは印鑑証明書（※軽自動車の場合は住民票、普通車の場合は印鑑証明書）
- 納税証明書
- 実印もしくは認印
- 自賠責承認請求書
- 自賠責保険証明書
- 譲渡書
- 委任状
譲渡書や委任状、実印などは「普通車を廃車する際」に必要な書類です。実印は、印鑑証明書に印字されている印鑑になります。軽自動車と普通車では必要な書類が異なります。
住民票や印鑑証明書は「発行から3ヶ月以内」が有効期限のため注意が必要になります。
他人名義の車を廃車にする際の流れはコレ！
他人名義の車を廃車する際の手順は以下の通りです。
- 手順①：車検証に記載されている所有者を確認
- 手順②：名義変更に必要な書類を入手する
- 手順③：ナンバープレートを取り外す
- 手順④：名義変更に必要な書類を提出
- 手順⑤：解体業者に車を引き取ってもらう
- 手順⑥：解体届と廃車に必要な書類を提出
それぞれの手順を詳しく解説します。
手順①：車検証に記載されている所有者を確認
まずは車検証に記載されている車の所有者を確認することから始めます。
車の所有者がローン会社やクレジット会社の場合、所有権解除の手続きが必要です。ローン会社に車の所有権が付帯されている車を勝手に廃車した場合、横領罪に該当する可能性があります。
手順②：名義変更に必要な書類を入手する
車の所有者を確認した後は、他人名義から自分名義に変更する手続きを行います。
名義変更に必要な書類は以下の通りです。
- 自動車検査証
- ナンバープレート
- 譲渡証明書
- 車の所有者の印鑑証明書
- 委任状
- 手数料850円
車検証の所有者が結婚や引っ越しで姓や住所が変更された場合、住民票や戸籍抄本が必要になります。所有者を変更する際には、新所有者の印鑑証明書と車庫証明書が必要になります。
手順③：ナンバープレートを取り外す
名義変更に必要な登録書類を準備した後は、車に取り付けられているナンバープレートを外します。車の経年劣化が進んでいると、ナンバープレートを外したくても外れない可能性もあります。
また、ナンバープレートに取り付けしているボルトが錆びてプレート自体が取り外しできない可能性も考えられます。
手順④：名義変更に必要な書類を提出
ナンバープレートを外した後は、陸運局にナンバープレートと必要書類を合わせ、廃車手続きを進めます。
名義変更しない限り、いくら他人名義の車を廃車したくても、個人の判断で廃車手続きを進めることはできません。
手順⑤：解体業者に車を引き取ってもらう
名義変更に必要な書類を提出した後は、配車する車を解体業者にもっていき、車の解体を行います。解体業者で車を廃棄する場合、解体手数料hが発生します。
解体業者はインターネットで探すことも可能であり、なるべく解体費用が安い業者に作業依頼しましょう。
手順⑥：解体届と廃車に必要な書類を提出
車の解体後は、解体業者から解体証明書は発行されます。
解体証明書は、他人名義の車を廃車する際に必要な書類のため、なくさないように手元に保管しておきましょう。
他人名義の車を廃車にする際の注意点
他人名義の車を廃車にする際に注意してほしいポイントが3つあります。
- 注意点①：ローン残債が残っていないのか確認する
- 注意点②：複数の買取業者に査定を依頼する
- 注意点③：還付金の有無を確認する
それぞれ詳しく解説します。
注意点①：ローン残債が残っていないのか確認する
他人名義の車を廃車する場合には「車にローン残債が残っていないのかを確認することが重要です。クレジット会社やローン会社にローン残債が残っている場合、所有権解除と呼ばれる手続きを行う必要があります。
所有権解除する際の前提条件として「ローン残債を一括返済していること」です。ローン残債が残っている状態では、車を廃車にしたくても廃車できません。たとえ他人名義の車でもローン残債が残っている場合でも同じになります。
他人名義の車を廃車する前には、まず車の所有者が誰になっているのかを確認してから行動するように意識しましょう。
注意点②：複数の買取業者に査定を依頼する
廃車にする場合には、複数の買取業者に見積依頼することが重要です。具体的には、A社で80万円の買取金額がB社では100万円、C社では120万円の金額提示などはよくあることです。
車の適正価格を業者任せにしては、売却した後に後悔する可能性が高くなります。
買取や廃車依頼する前には、買取相場の事前確認を必ず行い、適正価格を把握しておきましょう。買取金額で損をしないためにも、可能であれば、3社以上の買取業者に見積依頼しましょう。
注意点③：還付金の有無を確認する
還付金対応は買取業者によって仕組みが異なります。
一方の買取業者では、買取金額に別途振込形式で自動車税を還付するやり方もあれば、買取金額に還付金を含めているやり方もあります。
還付金で業者とトラブルに発展させないためにも、売買契約を結ぶ前には、必ず還付金の対応方法を事前確認しましょう。自分を守る意味でも事前確認は必ず実施してください。
廃車・他人名義についてよくある質問事項
廃車・他人名義についてよくある質問事項を以下に3つまとめました。
- 質問事項①：他人名義の車は廃車にできるの？
- 質問事項②：他人名義の廃車に必要な書類は？
- 質問事項③：他人名義の車を廃車する際の注意点は？
記事の内容を振り返る意味でも、もう一度詳しくみていきましょう。
質問事項1：他人名義の車は廃車にできるの？
この記事の結論から説明すると、他人名義の車でも廃車対応は可能です。
他人名義の車を廃車にする際には、まず車の名義変更を行った後、抹消登録を進める必要があります。
質問事項2：他人名義の廃車に必要な書類は？
他人名義の車を廃車する際に必要な書類は、以下の通りです。
- 自動車検査証
- 住民票もしくは印鑑証明書（※軽自動車の場合は住民票、普通車の場合は印鑑証明書）
- 納税証明書
- 実印もしくは認印
- 自賠責承認請求書
- 自賠責保険証明書
- 譲渡書
- 委任状
譲渡書や委任状、実印などは「普通車を廃車する際」に必要な書類です。実印は、印鑑証明書に印字されている印鑑になります。軽自動車と普通車では必要な書類が異なります。
質問事項3：他人名義の車を廃車する際の注意点は？
他人名義の車を廃車する場合には「車にローン残債が残っていないのかを確認することが重要です。クレジット会社やローン会社にローン残債が残っている場合、所有権解除と呼ばれる手続きを行う必要があります。
所有権解除する際の前提条件として「ローン残債を一括返済していること」です。ローン残債が残っている状態では、車を廃車にしたくても廃車できません。
