水没車の買取を検討している方いませんか?自然災害で愛車が水没被害に遭った際には、車の買い替えを検討する必要があります。
その際、心配になるのが「水没車の買取金額」ではないでしょうか。水没車の買取金額は期待できないと言われていますが、本当にそうなのでしょうか。
今回は水没車の買取可否や状態別の買取減点率、水没車の買取金額を少しでもアップするコツを解説します。水没車の買取を検討している方は、是非参考にしてみてください。
水没車は買取可能?
記事の結論から説明すると、水没車でも買取は可能です。
ただし、水没車を買取する際には「買取業者選び」や「買取タイミング」に注意しなければいけません。
また、たとえ水没車でも海外では高い人気があるという情報もあります。
詳しくみていきましょう。
水没車の定義はコレ!
水没車とは、言葉の通り「浸水被害などで水没してしまった車」のことを意味します。
水没車は別名で冠水車や水害車と呼ばれるケースもあり、
・停車していた車が浸水被害に遭ってしまった
・走行中に道路が冠水してしまった
などの原因で車が水没した状態です。
水没車は目に見える箇所の汚れや損傷だけでなく、電装機器の故障や内部の腐食、さび、消えない泥臭さなどの痕跡が残ります。
買取査定基準においても、水没車の定義が定められており、水没車に該当する場合には、買取金額が大幅に減点される仕組みになっています。
水没車でも海外では人気が高い
買取金額の減額が考えられる水没車でも、海外では高い人気があり、車を輸出することで高い買取金額が実現する可能性があります。
そのため、水没車をなるべく高く売却したい場合には「海外への販売経路を備えている買取業者もしくは廃車業者」に買取を依頼しましょう。
【レベル別】水没車の買取減点率とは?
水没車の状態別に買取減点率を解説します。
具体的な車の状態をレベル別に1〜3でまとめました。
・【浸水レベル1】フロアパネルまでの浸水
・【浸水レベル2】シート上部までの浸水
・【浸水レベル3】ダッシュパネル上部までの浸水
JAAIでは、商品価値加減点の基準を正確に定めています。
基本価格から状態ごとに減額ポイントが設定されており、車の状態の元で査定価格が決まります。
減点時には「基本価格×減点率」で計算されます。
商品性に影響を与える特別な理由や欠点があります。以下の減点率を元に水没車の減点率を把握してみましょう。それぞれの状態を詳しく解説します。
【浸水レベル1】フロアパネルまでの浸水
水没程度が「フロアパネル上部まで水没していないケース」は減点率が30%となります。
フロアに浸水すると、湿気で不具合が生じる可能性があるため注意が必要です。
車のフロア下には、分厚いスポンジがあるため、水を吸収してくれますが、車内の湿気が上がると、水分が蒸発して電装系統の故障原因になりかねません。
また、ブレーキを踏んでもブレーキがきかない症状やブレーキの効きが悪く異常を発生する可能性も考えられます。
水没状態にもよりますが、ある程度まとまった金額になる可能性は高いです。
車に症状が出ていないタイミングで車の売却を検討してみてください。
【浸水レベル2】シート上部までの浸水
シート上部までの浸水であれば、減点率は40%となります。
シート上部まで浸水した場合、エンジンや電気系統の故障も疑われます。
また、エンジンや電気系統以外にも、他の精密パーツにも影響を与えている可能性が高く、カビやサビによる部品の劣化も疑われるでしょう。
道路が冠水した際、河川の氾濫や下水道から汚れた水が溢れ出た水が車内に浸水した場合。不衛生は環境下になります。
車の衛生面を確認して、中古車買取業者や水没車の買取に強い業車に車を持っていきましょう。
【浸水レベル3】ダッシュパネル上部までの浸水
ダッシュパネル上部までの浸水は、減点率が50%となります。
エンジン上部まで水没した場合、最も深刻な状態です。
エンジンが完全に浸水して、大きなダメージを受けている可能性が高いでしょう。
万が一、エンジンがかかったとしても、エンジン内に異物が混入している可能性もあります。時間が経過してからエンジントラブルを引き起こす可能性もあるため注意しましょう。
エンジンが水没している場合には、危険を伴う運転になるため、なるべく車の使用を控えてください。
水没車の買取金額をアップしてもらう3つのコツ
水没車の買取金額を少しでもアップさせるコツが3つあります。
・コツ1:なるべくすぐ売却する
・コツ2:必要書類を事前準備する
・コツ3:複数の買取業者に相見積もりをとる
それぞれのコツを詳しく解説します。
コツ1:なるべくすぐ売却する
水没車を高く買取してもらうコツは「なるべくすぐに売却する」ことです。
車の電装機器や部品には「水に弱い特徴」があります。
そのため、水没被害に遭った直後は正常に動作していましたが、後々エンジンや他の電装関係に不具合が発生する可能性も多くあります。
水没車の売却は「スピード重視」です。
明日不具合が発生する可能性もゼロではないため、早急に売却先を見つけて車の引き渡しを行いましょう。
コツ2:必要書類を事前準備する
水没車を高く売るためには、買取前に必要書類を準備しておくことも重要です。
書類の準備は最低でも3日程度かかります。
必要書類を準備している際に、車の不具合が発生すると買取金額が減額される可能性も考えられます。
そのため、車が正常な状態の時にすぐに売却できるよう準備しておくことが重要です。
コツ3:複数の買取業者に相見積もりをとる
水没車を買取する場合には「複数の買取業者に査定を依頼する」ことが重要です。
買取業者によって水没車の買取金額が異なります。
A社では50万円の提示がB社では30万円の金額提示などもよくあるケースです。
また、水没車の買取金額についても、複数の買取業者と比較することで「適正価格」が理解できます。
1社のみしか買取依頼していない場合、買取金額の適正価格がわからず、結果的に金額面で損をする可能性も多くあります。
少しでも高く水没車を売却したい方は、是非複数の買取業者に査定依頼しましょう。
水没車を買取する際の4つの注意点
水没車の買取に関係する注意点を4つまとめました。
・注意点1:水没状態を正確に伝えること
・注意点2:水没車のエンジンはかけない
・注意点3:還付金の有無
・注意点4:ローン残債の確認
1つ1つ詳しく解説します。
注意点1:水没状態を正確に伝えること
車の買取を依頼する際には「水没状態を正確に伝える」ことが重要になります。
車両情報には、被害状況や車種だけでなく、年式や型式、車体番号などの情報もあります。
車の正確な情報が分からなければ、最低価格で買取金額が提示されてもおかしくありません。
また、水没被害を隠して査定したことで、売買契約を結んだ後に業者とトラブルに発展する可能性も考えられます。
場合によっては、買取業者から損害賠償請求される可能性も高いため注意が必要です。
注意点2:水没車のエンジンはかけない
水没車はエンジンをかけてはいけません。
水没した後に車をしっかり乾燥させれば良いのですが、車内の水分が全て乾燥しきったとは言えないでしょう。
水分が車の電装系やマフラーなどに多く残っている場合には、エンジンをつけたことにより大きな車両トラブルに発展する可能性があります。
とくにダッシュパネル上部まで浸水した状態では、エンジンが確実に水没している可能性も高いため、放置すると放火の原因になりかねません。
水没被害状況がひどい場合には、エンジンをかけずにそのままの状態で買取業者への売却を検討してください。
注意点3:還付金の有無
水没者の見積をもらった後には、自動車税の還付金対応が有無を確認しましょう。
もし見積に還付金対応が未掲載の場合には、返金されないケースが考えられます。
買取業者によって還付金の対応が異なります。
さらに軽自動車の場合には、そもそも自動車税を月割りで計算できないため、還付金が返金されることはありません。
自動車税の還付金対応は、査定時に確認しておきたいポイントの1つです。
注意点4:ローン残債の確認
売却検討中の水没車にローンの残債が残っていないのか事前に確認しておきましょう。
ローンの残債が現在も残っている車は勝手に売却できません。
ローン残債がある車を売却する場合には「残債の一括返済」を行う必要があります。
残債の返済方法は、一括返済以外にも銀行ローンで借りて返済する方法も中にはあります。
残債の一括返済が完了すれば、「所有権解除登録」の手続きを行います。
買取業者によっては手続きを代行してくれるため、買取時に事前確認しておきましょう。
ローンが残っている車を勝手に売却した場合「横領罪」が課されます。
売却後に買取業者とトラブルに発展させないためにも、まずは車検証に記載されている所有者の記載欄を確認することから始めましょう。
もし、車の中に車検証が保管されていない場合には、車検証の再発行手続きを行う必要があります。
水没車の買取についてよくある質問事項
水没車の買取についてよくある質問事項を以下にまとめました。
・水没車の買取相場は?
・水没車を買取するタイミングはいつがベスト?
・水没車でも税金は還付される?
詳しくみていきましょう。
水没車の買取相場は?
水没車の買取相場は車の状態や損傷具合によって異なります。
仮に車として使用不可の場合には、買取金額が0円に近いかもしれません。
少しでも高く売却したい方は「複数の査定業者に相見積もりをとる」ことや「水没車の買取に強い業者」を選びましょう。
h3 水没車を買取するタイミングはいつがベスト?
水没車の買取はなるべく早いタイミングでの売却がおすすめです。水没車は、時間の経過とともに部品の故障リスクが徐々に高まります。
とくにシートの汚染が進みやすいため、深く浸水した車は早めに買取業者へ引き渡した方が良いでしょう。
査定結果が提示されて後でも、買取金額が変動するリスクも考慮して売却先を決めましょう。
水没車でも税金は還付される?
水没車の中でも「普通車以上の車」であれば、還付される可能性があります。
軽自動車はそもそも還付金制度がなく、車を廃車にしても還付金が返金されることはありません。
買取業者によっては還付金を返金しないケースも中にはあります。
車の還付金で買取業者とトラブルに発展させないためにも、売買契約前に事前確認を必ず行いましょう。