廃車を売却したい方の中でもとくに「売却できるのか」疑問に感じる車が改造車です。
実際に「改造車は売却できない」と考えている方も少なくありません。
そこでこの記事では「改造車は廃車可能なのか」や「改造車を廃車可能な買取業者」「改造車の廃車方法」を詳しく解説します。
改造車を廃車にしたい方は、是非参考にしてみてください。
改造車を廃車することは可能?
この記事の結論から説明すると「改造車を廃車にすることは可能」です。
ただし、改造車の中でも「違法改造車」を売却や廃車にすることはできません。
違法改造車の場合、違法項目を改善した上で廃車手続きを進める必要があります。
改造車の範囲
改造車とは、市販で販売されている車に明確な意思で改造された車にことを意味します。
そのため、市販で販売されている車に一部でも手を加えた改造を実施すれば、改造車として分類されます。
改造車と聞くと外装を派手にする印象をイメージする方も多いですが、見た目ではなく、スピードメーターやスモークガラスなど内装を改造する方も少なくありません。
大幅な改造だけでなく、一部の改造を行うだけでも「改造車」として分類されることを覚えておきましょう。
改造車と違法改造車の違いとは?
改造車と違法改造車の違いは「保管基準の範囲内か範囲外」です。
改造車の程度は人それぞれ異なります。
また、改造に対しても明確な保安基準が定められており、保安基準の範囲外であれば「違法改造車」として判断されてしまいます。
保安基準は「車の安全性を確保するために基準項目」です。
保安基準に従い、車の改造を行うことをおすすめします。
改造車を廃車にする際の具体的な4つの手順
改造車を廃車にする際の具体的な手順を4つ解説します。
・手順1:改造車の廃車先を探す
・手順2:査定の実施
・手順3:売買契約を結ぶ
・手順4:廃車に必要な書類の準備
基本的には改造車以外の廃車手続きと同じ手順であり、変更点はありません。
1つ1つの手順を詳しく解説します。
手順1:改造車の廃車先を探す
まずは改造車の廃車できる買取業者を探します。
買取業者によっては「改造車の買取に強い業者」も中にはあります。
そのため、まずはどのような買取業者が「改造車の廃車が可能なのか」を確認することから始めましょう。
改造車の廃車先としておすすめする買取業者は次の項目で説明しています。
手順2:査定の実施
改造車の廃車先が決定した後は、実際に査定を実施してもらいます。
買取業者によって「店舗来店型」や「出張査定」に対応しているケースもあります。
そのため、査定前のメールや電話で改造車の査定を依頼する際には「査定方法の確認」を必ず行いましょう。
手順3:売買契約を結ぶ
買取業者に改造車の査定を実施してもらった後は、提示された見積の条件が良ければ売買契約を結びます。
売買契約を結ぶ際には、
・売買契約後の減額制度があるのか?
・いつ頃、車を手放す必要があるのか?
・廃車に必要になる費用は発生するのか?
・廃車後の買取金額の振込はいつ頃になるのか?
などを売買契約前に担当スタッフに確認しておきましょう。
売買契約後に買取業者とトラブルに発展しないよう事前確認することは最も大切です。
手順4:廃車に必要な書類の準備
買取業者と売買契約を交わした後は、廃車に必要になる書類を用意します。
軽自動車と普通車によって必要になる書類が異なります。
そのため、軽自動車と普通車のどちらかの廃車に合わせて書類の準備が必要になります。
軽自動車と普通車の廃車で必要になる書類は以下の項目を参考にしてください。
【軽自動車の廃車に必要な書類】
・自動車検査証(車検証の原本)
・認印
・住民票
・自賠責承認請求書
・自動車リサイクル券
・自動車納税証明書
【普通車の廃車に必要な書類】
・印鑑証明書
・譲渡書
・委任状
・実印
・自動車納税証明書
・自動車検査証
・自動車リサイクル券
・自賠責保険証明書
車検証の所有者がクレジット会社の場合、別で所有権解除の手続きを行う必要があります。
所有権手続きは車のローンが残っている状態であれば、残債金額として残っている金額を一括返済しなければ、廃車手続きが進みません。
ローンは完済していれば、買取業者が所有権解除の手続きを車引き取り後に実施してくれます。
改造車の廃車におすすめする4つの買取業者
改造車の廃車におすすめする買取業者を4社紹介します。
・おすすめ1:ディーラー
・おすすめ2:買取業者
・おすすめ3:オークション
・おすすめ4:一括査定
上記、4社の中でも「違法改造車の廃車」の場合には、廃車手続きや売却できない可能性があります。
そのため、廃車希望する際には、事前に確認電話を入れた上で査定してもらうようにしましょう。
ディーラー
改造車の廃車対応はディーラーでも可能です。
ディーラーで改造車の廃車手続きを行うメリットは「大手自動車メーカーの代理店」という安心感がある点です。
また、ディーラーで廃車手続きを行うついでに、新しい車を購入するケースも中にはあります。
ただし、ディーラーで改造車を廃車手続きする際には「違法改造車でないのか」を念入りに確認されます。
違法改造車の場合、ディーラーで廃車手続きを実施することはできません。
また、廃車時に提示される査定価格も買取店や廃車専門業者と比較して低い金額が提示される可能性が高いでしょう。
買取業者
買取業者も改造車の廃車手続きが可能です。
最近では、ディーラーではなく改造車を買取業者に売却する方が増加傾向にあります。
買取店で改造車を売却するメリットは、ディーラーよりも査定金額が高めに設定されやすい点です。
また、複数の買取業者と相見積もりをとっていれば、価格交渉次第で高価買取も実現しやすい傾向があります。
買取業者の中には、自社独自の販売ルートを確立している業者もあり、改造車を適正な価格で評価してくれるケースもあります。
そのため、改造車でも適正な価格で提示してくれる買取業者を探すことが重要です。
オークション
オークションでも改造車の廃車手続きはできます。
オークションで改造車を廃車するメリットは、個人で気軽に改造車を売却できる点にあります。
また、オークションではマニアックな車や改造車が出品されているケースも多く、場合によっては、購入希望の方も中にはいます。
車の状態が良く、購入希望者が見つかれば、買取業者やディーラーよりも高値で売却できる可能性も多くありません。
ただし、オークションでの廃車手続きでは、必要書類も準備や相方への車両引き渡しを自分で行う手間が発生します。
車の廃車手続き時に必要な書類や車両の引き渡し方法が分からない方にオークションの利用はあまりおすすめできません。
一括査定
一括査定を利用して改造車を売却する方法もあります。
一括査定サービスは、廃車もしくは売却検討している車の情報を一括査定サイトに入力するだけで複数の買取業者から査定結果が届く特徴があります。
また、査定結果として手元に届く買取金額は「実際にあなたの改造車を売却してほしい買取業者」が提示している金額でもあります。
そのため、買取できない業者から連絡が届くことはないため、売却先を簡単に絞ることができます。
査定結果として提示されているい情報の中で、最も条件が良い買取業者と売買契約を結ぶ方法も良いでしょう。
改造車を廃車にする際の注意点
改造車を廃車にする際に気をつけてほしい注意点が3つあります。
・注意点1:違法改造車は売却できない可能性がある
・注意点2:廃車の買取に強い業者を探す
・注意点3:パーツを取り外さないでまずは査定してもらう
それぞれの注意点を詳しく解説します。
違法改造車は売却できない可能性がある
改造車の廃車に伴い、必ず気をつけてほしいポイントは「違法改造車は売れないこと」です。
車は一定以上の安全性を確保するために、保安基準が定められており「道路運送車両法の保安基準に適合しない車」は違法改造車扱いになります。
違法改造車の具体例としては、
・ブレーキランプの灯火色の変更
・不正マフラーの使用
・窓ガラスへの着色フィルム
・タイヤを車体からはみ出させる「ツライチ」
などが挙げられるでしょう。
改造車の廃車を行う前には、自分の愛車が違法改造車ではないことを今一度確認してください。
廃車の買取に強い業者を探す
改造車の廃車を行う際には「廃車買取に強い業者を利用する」ことがおすすめです。
買取業者には様々な買取に特化した業者があります。
具体的には、
・水没車の買取に強い業者
・廃車の買取に強い業者
・事故車の買取に強い業者
など様々です。
特定の買取に強い業者は、他社よりも特定分野の買取実績が豊富であり、他社では実現できない買取金額を提示される可能性も高い傾向があります。
そのため、改造車を廃車にできる業者という理由だけで売却先を判断することはおすすめできません。
パーツを取り外さないでまずは査定してもらう
改造車を廃車にする場合、査定前に社外品のパーツを取り外す方や純正部品の付け替え直す方がいます。
しかし、廃車手続きを行う改造車であれば、逆に「パーツを取り外さないで査定を実施してもらう方法」がおすすめです。
パーツを取り外すことや純正部品に取り替えする手間を考えると割に合いません。
また、変に部品の取り替えを行うと、ボディに傷や電装部品に不具合が発生する可能性も考えられます。
まずは、改造車のままの状態で査定依頼を進めてみましょう。
意外と知らない!違法改造車の事例集
意外と知らない違法改造車に該当する事例集をいくつか紹介します。
今回紹介する違法改造車に該当する項目を以下の5つです。
・車のランプのカラー変更
・透過率70%未満のカラーフィルム取付
・タイヤ・ホイールのはみ出し
・違法マフラーの取付
・スピードリミッターの解除
それぞれ詳しく解説します。
車のランプのカラー変更
車のランプは様々な種類がありますが、それぞれの位置によってカラーが定まっています。
具体的には、
・ヘッドライト:白色もしくは淡黄色
・車幅等:白色
・テールランプ:赤色
・ナンバー等:白色
・ブレーキランプ:赤色
・バックランプ:白色
・ウィンカー(方向指示器):オレンジもしくは白色
・後部反射器:赤色
などが標準装備に該当する項目です。
車幅灯を標準カラーである白色以外に変更する行為は「違法改造車」に該当し、法律に違反している車です。
愛車を自分好みにアレンジすることは決して悪いことではありません。
保安基準に定められた条件に元で車の改造を行いましょう。
透過率70%未満のカラーフィルム取付
カラーフィルムは車検を通過できる透過率が定められています。
そのため、透過率が70%未満の場合、違法改造車扱いになり車検を実施できない車に該当します。
運転席や助手席にカラーフィルムもしくはスモークガラスを施工している方は、十分注意が必要です。
タイヤ・ホイールのはみ出し
タイヤやホイールを自分好みにアレンジする方は多いです。
しかし「車の回転部分をボディやブレーキに干渉させる」もしくは「ボディからはみ出した場合」には、違法改造車扱いになります。
タイヤやホイールがボディからはみ出している場合、安全性が疑念視されるため、改造車の廃車手続きが行えません。
違法マフラーの取付
車のマフラーは「消音器」と呼ばれる部品です。
マフラーを取り外す行為もしくは切断する行為は「違法改造車」に該当します。
街中でも爆音を立てながら走行する車を見かけることはあるかと思います。
爆音を立てて走行する車は、警察でも厳しく取り締まりを実施しています。
スピードリミッターの解除
スピードリミッターとは、車の速度制御や制限装置を行う部品のことです。
スピードリミッターを解除して、制限以上のスピードを出せる改造は「違法改造車扱い」に該当します。
改造車を廃車する前には、スピードリミッターの解除を行っていないのかを事前に確認しておきましょう。