NEWモデル試乗 [LEXUS] IS

NEWモデル試乗 [LEXUS] IS

国内では2代目となるレクサスのスポーツサルーンIS.。その進化を初夏の北海道で確かめることができた。洞爺湖を中心に300km。高速からワインディングまでくまなく走ったその結果は?

ISのキャラに一番似合うのは2.5L・V6

国際的なプレミアムブランドとして確立されるためには国を代表する存在になる必要もあるだろう。レクサスが国内展開する時に掲げた日本流のもてなしもそのひとつだ。一方、シェアの獲得では国際市場のトレンドを捉えることも重要である。とくにレクサスがプレミアムブランドとして根付かずす礎となった北米市場の要求は重大である。このふたつの価値かンのバランスがレクサスにとって最も重要な課題である。それはISにとっても同じである。

新型となったISはレクサスFR車群の最小モデルであり、コンパクトなボディサイズを活かしたスポーティなルックスと走りを特徴とする。もっとも、初代(アルテッツァ)と比較すると全長は180mm拡大し、5ナンバーフルサイズとなる4.7m近い。年々大型化が進むプレミアムセダン群では十分にコンパクトとは言えるのだが、初代からすれば一回り以上大きくなっている。

車体寸法は車格感の向上、とくにボディサイズが車格の要点となる北米市場の影響が大きいが、もうひとつ見逃せないのが居住性の向上である。初代はセダンながら前席優先のキャビン設計。4名乗車で常用するには狭い。先代はボディサイズの拡大とともに居住性を改善したが、それでもぎりぎり。新型ではホイールベースの延長や前席シートバックの形状の工夫で後席ニースペースを82mm拡大。寸法的にはちょっと広くなった程度だが、元々が余裕のなかっただけに、随分と広くなったように感じられる。一般的なセダン用途に対応できる居住性である。

ただし、インテリア全般では伝統的なセダンとは違った雰囲気である。臼型のスピンドルグリルを配したフロントマスク同様に、個性やスポーツ感覚をことさらに演出する。レクサスブランドのスーパーカー、LFAをモチーフにしたインパネデザインなど、居住空間はセダンながら設えはスポーツカーというインテリアである。くつろぎの空間とか心地よい居心地といったセダンならではの感覚は希薄である。そこにあるのはスポーツモデルの高揚感である、とくにFスポーツはその傾向が強い。スポーツドライビングにぴたりとはまるインテリアなのだ。

セダンの持ち味よりもスポーツ感覚という考え方はハイブリッドシステムの使い方にも表れている。基本ハードウェアクラウンのハイブリッドシステムと共通であり、アトキンソンサイクルの2.5L4気筒をベースに燃費重視のTHS Ⅱらしい設計である。IS300hはこれをベースにスポーツドライビングに適した制御とマニュアル変速モードを加えている。

高回転を繋いで走ったり。あたかもエンジンが直接駆動しているような変速感覚など、およそTHS Ⅱらしからぬドライビングが楽しめる。半面、元のエンジンが回して心地よいタイプでもなく、排気量は目立つが音質は今ひとつ。先進省燃費もスポーツも中途半端というのが正直な印象である。

2.5Lと3.5LのV6車のほうがISのキャラに似合ったドライブフィールである。加速性能よりも迫力も3.5L車がシリーズの頂点モデル。しかも、低回転でも力強く、高回転でも荒々しさがない。これに比べると2.5L車は大人しく感じられるが、洗練された重質な味わいと高回転の伸びやかさ、加速時も含めた静かさのバランスが非常によく、ISのキャラに一番似合いと感じられた。

すべてにおいてスポーツセダンにこだわっている

新型車で大きく変わった部分のひとつがフットワークである。具体的には乗り心地が大きく改善されている。先代は高減衰力の硬いサスチューンの典型とも言えるフットワークであり、突き上げがきつい乗り心地が泣き所だった。新型はストロークを活かして挙動を抑えるしなやか型。ガシッとした安定感は減少したが、初期操舵の追従性がよく、切れのいいハンドリングが楽しめる。
ただし、荒れた路面では車体を揺するような細かな振動がある。とくに低扁平タイヤ仕様ほど目立つ。ハンドリングではロール過程や修正操舵などの過渡域に収まりの悪さや荷重が不安定になるのが気になった。乗り心地とのバランスは改善されたが、高性能ツーリングカーに進化したわけではない。ツーリンクカーとしての資質だけなら、むしろ先代が勝っている。日常域の快適性をワインディングスポーツの高水準での両立を狙ったのが新型のフットワークだ。

今回の試乗ではテストコース内でのプリクラッシュシステムの体験ができた。ブレーキアシストと自動制動により、車間距離調節、緊急制動を行うシステムであり、作動領域を拡大するとともに停車制御までサポートしている。また、車線維持補助機能も備わり、よそ見等で逸脱しそうな時には音と表示の警報を発する。隣車線の死角にいる接近車両を知らせるブラインドスポットモニターもあり、うっかりミスを防止してくれる。

プリクラッシュと対になるACCだが、全車速追従ではなく約30km/h以下でキャンセルされる標準的なタイプ。レクサスの技術水準と言うよりも石橋を叩いても渡らぬトヨタ流の安全
意識なのだろうが、ライバルが全車速に移行しているだけに気になる部分である。

全行程を走り終えて思うのはスポーッセダンへのこだわりの強さだ。快適性の向上はここのところ登場したプレミアムセダンのトレンドであり、同時にツーリングを軸にしたセダン本流回帰でもある。乗り心地を向上させたのはトレンドに合致するが、スポーツ色の濃さはセダンの本流志向ではちょっと浮いた印象を受けてしまう。同じパワートレーンを採用した本流主義のクラウンがあるだけにスポーツセダン趣味のユーザー限定に思える。つまり、そこがISの独自性であり、既存のセダンと違った嗜好のプレミアム性を求めるモデルなのである

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『月刊自家用車』 2013年8月号掲載

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